昨日の新潟市の午後です。
東の方角は暗雲に覆われていましたが、西は雲の切れ間から光が差しこみ、
お迎えがきたかのような、これぞ新潟の冬(まだだよ)
空を見上げれば鮮やかな虹が出ておりました。
くたびれた大人もほんのり嬉しくなる、虹とは偉大だなあ
一転、本日は快晴なり。春より工事を進めておりましたおうちが完成致しまして、
青空のもと、めでたくお施主様にお引渡しとなりました。
昔読んだ本ですが
謎の鍵を拾った主人公がその鍵に合う扉を一生を掛けて探し続ける、というあらすじ。素敵な話でした。
たしかに目の前に鍵があったら、「これってなんのカギ?」と気になります。
さて、こちらの鍵。
今朝までは鍵でしたが、現在はただの金属になっております。
どうゆうことかともうしますと、
工事用キーと書いてありますが、文字通りこれは工事の間
建物の入口扉に使用していたものです。これがなければ現場には入れませんでした。
お引渡しの日まで扉の本鍵は袋にいれたまま封を切らず、お引渡しの際にお施主様の目の前で
袋の封を切って、お渡しします。そしてお施主様みずから鍵穴にさしていただきます。
工事用キーで鍵をかけたドアを、本鍵で開けるのです。
するとどうなるか
もうこの鍵は使えなくなってしまいます。鍵が回りません。
安心にお施主様にお暮しいただくための防犯システムの一環ですね。
役目を終えたいまは「カギ型の金属片」となった工事用キーですが、
上棟から今日まで、大切な資材や建物の安全を含め、
お家を守るという誇り高きつとめを果たした、立派な鍵なのです。
ちなみに鍵のおはなしは星新一さんのショートショート、「鍵」です。結末が気になる方はご一読。